新作公演「非劇」概要決定!

篠田千明新作公演の概要が決定しました!
詳細は後日発表します、お楽しみに!

 

篠田千明「非劇」
2015年11月下旬 @吉祥寺シアター

Chiharu Shinoda ‘Higeki’
Nov.2015 @Kichijoji Theatre
 

演出:篠田千明
作:齋藤桂太、補綴:岸井大輔
出演:竹田 靖、辻村優子 ほか

舞台美術:佐々木 文美
振付:中林 舞
映像:いしいこうた
 

 ある時にきづいた、目の前にあるものすべてに名前がある。
 当時たぶん6才だったわたしが繰り返しよんでいた本は、ありふれた植物の緻密な絵があって、季節と場所が移り変わっていき、横に植物の名前がかいてある、図鑑と絵本の中間のようなものだった。
 わたしの身近には本の最初にある、街にいる植物しかいなかったが、それでも同じものがかいてある、かいてあるものが生えている、その喜びがわたしを何度も繰り返し読ましたに違いない。
 わたしは草をながめてこれは” ひめのおどりこ” という名前 の草だ、とわかった。次に目を移した草の名前もあたまにうかび、つぎつぎと見るもの全ての名前が頭に浮かんできた。
ふと、地面をのぞきこんでいた自分の目線を歩道橋の見える 道路沿いにあげた。そこには全てに名前のある、それぞれにちがうものたちが果てしなく並んでいた。
 わたしは目がとても悪いのだけど、それを今では感謝している。その時視界にピンがあってずっと遠くまで見てしまったら、そのままわたしは立ち上がれなかっただろう。
 無限にある名前にピンボケかける。その時に立ち上がった名前のないわたしは世界という名前を知らなかったが、とにかくすごくびっくりしたのを覚えている。
 目がいい人は大変だよな、という話で、わたしのバンコクでの同居人が目がとてもいい。エカマイのゲートウェイで一緒にご飯をたべて帰って信号をわたる時に、うっわ。。。と彼女が叫んだ。どしたのと聞くと、道の向こうで野糞してるおやじがいたと。道の向こうといっても片側四車線の反対側で、しかも彼 女によると、ズームでうんこが出る瞬間がばちっと目に入ってしまったらしい。まじかよ、目ぇいいって大変ね~、と思っていたが、そのあと家のトイレを横切った時にわ。。。と、またフラッシュバックして絶句していた。
 無限にある名前にピンボケかける、本当の気持ちはなにかと名前のないわたしに問いかける。
 必要なものは劇である。それははっきりとある。
 だからこそそれをひっくり返す。
 劇が機能するかどうかすらわからないのに、いちばんヤバい メンツとかけてみました。非劇、ご期待ください。

企画・演出 篠田千明

 

音響:星野大輔
照明:上田 剛
舞台監督:佐藤 恵

制作:プリコグ
主催:篠田千明、プリコグ
提携:公益財団法人武蔵野文化事業団

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