『非劇 Higeki』対談第一弾!(北川陽子(FAIFAI)×中林舞×篠田千明)

篠田千明のソロ活動開始後初の新作劇場公演「非劇 Higeki」に向けて、現FAIFAI脚本家・演出家である北川陽子さんと、元FAIFAIメンバーであり今回「非劇 Higeki」で振付として参加している中林舞さんにお集まりいただき、篠田の変化や「集団制作」について対談していただきました。
大学時代から共に歩んできた3人。脱退から3年経った今、何を語るのかーー
 

しのだより追記

この2人とは付き合いが長い分、待ち合わせ場所からたらたら話し始め、会議室についたころにはいい感じにいつもの雑談が始まった。だらだら話す中で会話の速度が上がる瞬間があって、それは久しぶりにあっても、最初に2人がいっていたようにわたしも何も変わらない、と感じた。やし(中林)やよんちゃん(北川)とは今でもあう機会はたくさんあるんだけど、作品をはさんで話をしはじめたときは、やっぱりすこしちがうモードになる。かといってものすごく集中したかんじというよりは、雑談をつづけながら会話の行く先をほんのちょっと作品につながるルートにする、というような微妙なラインなのだが。

今回の対談ずっとだらだらしゃべっていたのだが、まとまった原稿をよむと、たしかにこのようなことをいっているのだけど、それ以外を話している時間のほうが断然ながかった。文字にその雰囲気をのこすことも思ったが、このような話を2時間かけていろいろくっちゃべっていた、というだけでもいいか、と思い、よんだ人が適当に無駄話感を追加してくれるといいな、と思いこの追記をかきました。たとえばどのくらい省略されているか、というと、やしが墨汁をのんで救急車ではこばれたくだりは、自分で病院にいったのだけど、墨をのみました、というと医者に真顔で「すった墨?それとも墨汁?」とおこられてとてもこわかった、というような話で、その墨汁をのんだ現場には、ほかの同級生が亀と一緒に脚立の下で逆立ちしながらおしっこしていた、だったり、そのすった墨だったら死んでいたとこだった、だったり、そのような話をえんえんしているのをまとめると、という具合だ。

 
ー FAIFAI脱退前と後で、篠田さんはどう変化しましたか?

中林:いや、なにも変わってない。
北川:出会った頃から本当に変わってない。予備校時代から変わってないねー。
中林:ついこの前も、寝てる間に歩き回って壁にぶつかったり(笑)
北川:まぁでも、お酒の飲み方は良くなったね。
中林:昔なんて、篠田が(佐々木)文美ちゃん家で鍋をひっくり返してパソコン壊して、鉢植えを割ったり(笑)
篠田:中林が一人で墨汁飲んで救急車で搬送されたこともあったよね(笑)
一同:(爆笑)
北川:みんな大人になったんだね。
篠田:でも、違う人と一緒にやるようになって、いろいろ学習したと思う。
中林:敢えて言うなら、人に優しくしようという姿勢を見せるようになったかな。昔はすぐカーッてなってたもんね。
篠田:キャパが広くなったんだと思う。

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左から中林舞、篠田千明、北川陽子(FAIFAI)



ー FAIFAIと「機劇〜」に引き続き、今回「非劇」も一緒にやっている中林さんから見て、なにか違いはありますか?

中林:今の方が、言葉が通じなくて苦労している。FAIFAIも最初は言葉が通じなくて、10年くらいかけて分かるようになったから。
篠田:だってFAIFAIは1ヶ月間毎日同じところで合宿してたもんね。
北川:そっか、あの時の状態なんだね。
中林:あの時ほどじゃないけど、通じないんだよね。
篠田:みんな大人だから、あんなことにはならないけど。
中林:若かった頃は、分かるまでしつこく「分かんない分かんない!」ってずっと話してたけど、そういうことはしないもんね。
篠田:今は分からないことは分からない、って感じになってるけど、だからこそ、今のこの台本で、なにがどのくらい「どうでもいいのか」ってのを探ってる。
中林:大人になるとあまりしつこくしないもんね。

篠田:でもFAIFAIの時と「非劇」で一番違うのは、今の座組みは無駄話をしない。
北川:無駄話がすごく多いから、分からないことがあったとしてもそれで埋められるところはある。
中林:その人の思考回路とか癖とか、どういう状況なのかとかが分かる。
篠田:分からないことでも分かる、というか。それって人を理解するのに普通に必要なことだからね。今回で言うと、何が言葉にされていないのか、というのをどう分かったらいいのかが難しい。

 

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